社会保険労務士法人 トレイン

人事・労務便り
人事・労務のポイント

2026年(以降)に予定されている法改正情報―その2

2026.01

前回に引き続き2026年以降の法改正動向についてお知らせします。今回は労基法改正、年金制度見直しについてです。

1.労働基準法40年ぶりの大改正か?

2026年に改正が予想される労働基準法の主な改正内容

(1)連続勤務の上限規制

14日以上の連続勤務を禁止する

(2)法定休日4週4休の特例の見直し

今まで「週1日または4週で4日」の法定休日を「週に1日または2週に2日」などへ見直しを行う

(3)法定休日の特定

どの休日が(2)の法定休日にあたるか就業規則などで明確に特定することを義務化する

(4)勤務間インターバル制度

勤務終了から次の勤務開始までに、原則11時間以上の休息時間を確保するインターバルをとることを努力義務から義務化する

(5)フレックスタイム制の見直し

コアディ(特定の日について始業・終業時刻を事業主が決定できる日)を設け、テレワーク日と出勤日が混在するケースに対応できる制度に見直す

(6)法定労働時間週44時間の特例措置の廃止

常時労働者数が10人未満の特定業種に認められていた法定労働時間を週44時間とする特例を廃止する

(7)年次有給休暇取得時の賃金査定方法の見直し

通常の賃金(通常勤務した場合に支給される賃金)に統一し、平均賃金、社会保険の標準報酬月額による方法を廃止する

(8)副業・兼業の割増賃金、労働時間通算ルールの見直し

残業時間算定において、本業と副業・兼業の労働時間を通算して割増賃金を計算するルールを見直す

(9)「つながらない権利」の法制化検討

勤務時間外に電話・メール・チャットなどの連絡を企業に制限させ、ワークライフバランスの観点から勤務時間外に「つながらない権利」を整備する

(10)労働時間、休日労働の実態情報の開示

時間外・休日労働の実態情報の開示を社内(衛生委員会、労働者本人、管理職、労働組合、労働者の過半数代表)のほか、社外(新卒者など求職者)にも拡大推進する

※なお上記、改正予想の内容は、「労働基準関係法制研究会」および労働政策審議会における審議をもとにした情報です。今後の議論により改正内容が変更される場合があります。

2026年以降に改正される主な年金制度の内容2025年6月13日成立

(1)在職老齢年金の支給停止基準額の引上げ

一定額を超えると一部年金額が支給停止となる在職老齢年金の支給停止基準額(年金の基本月額+総報酬月額相当額の上限額)を現行の51万円から2026年4月より62万円に引き上げる(年金の基本月額=年金額÷12か月、総報酬月額相当額=標準報酬月額+1年間の賞与額(標準賞与額)÷12か月)

(2)被用者保険の適用拡大

現行従業員数51人以上の企業規模要件を段階的に撤廃する
(2027年10月から2035年10月までで実施)

社会保険加入の賃金要件(106万円以上)を撤廃する
(法令公布から3年以内)

(3)私的年金制度加入可能年齢引き上げ

iDeCo、企業型DC支援の私的年金加入可能年齢を65歳 から70歳に引き上げる
(法令公布から3年以内)

2026年もトレインは、労基法およびその他の改正の情報を正確かつスピーディーにお伝えします。